エスティマハイブリッド(AHR20W:前期型:2006年1月-2008年12月)の電動格納式のサードシートが壊れたのでなんとかしました。

 

今回の作業について

エスティマハイブリッド(AHR20W:前期型:2006年1月-2008年12月)の電動格納式のサードシートが動作不良になってしまいました。 具体的には以下の写真の位置(右側のシート)からどうやっても起こすことができません。 最悪です・・。

今回の作業では、この電動サードシートが動かない不具合の原因を調査し、なんとかして解決させようと思います。

 

 

現象発生時の症状一覧

現象が起きたときに色々なことを試してみましたので、そのときの症状を以下に列挙してみます。 この症状と同じ場合はこの記事が参考になるかもしれません。(解決方法は後述します)。

[症状一覧]
・テーブル位置までは持ち上がる(上記写真参照)
・テーブル位置から起こすことができない
・このとき手動で起こすこともできない
・このときメーターにエラーが出る
・このときピーっとエラーが鳴り続ける
・このときエンジン始動不可能
・このとき格納ボタンのLEDが橙色点灯する
・現象は100%再現する(20/20)
・完全放電してからも再現する
・可動部のゴミを完全に除去しても再現する
・CRC5-56を塗布しても再現する
・シートカバーを引き剥がしても再現する
・格納することはできる
・格納するとメーターのエラーは消える
・格納するとエンジン始動が可能
・反対側のシートの動作は全く問題ない

 

 

シートが動かない要因の調査

現象が起きそうな要因を電子技術マニュアルで調べてみたところ、 シートの安全装置系センサーの 着座ロックリミットスイッチ格納ロックリミットスイッチ というものが 左右合わせて10個もあったので、このセンサーのうちいくつかが壊れていれば今回のような起き上がらなくなる現象が発生するかもしれません。

各センサーは 挟み込みを検出するとON するようなので、 センサーが壊れたことによって挟み込みを検出しているなら、センサーを引っこ抜けば問題は解決するはず です。

Googleで検索してみたところ同じような故障報告がいくつも上がっていて センサーを引っこ抜いて解決した例もありました。やはりこのセンサーを疑ってみる価値はありそうです。

 

 

センサー故障がないかの調査

今回は右側(運転席側)のサードシートが故障したので、右側を調査します。 以下の画像を参考に1個ずつセンサーハーネスを抜いていって、シートの展開スイッチを押す・・・を繰り返し、 どこで動くようになるかを調べます。

動くようになった時に外したハーネスのセンサーが壊れているということになります。 当然、ハーネスを全部引っこ抜けば動くようになるはずです。(挟み込み検出機能は死にますが)

センサーの場所を実際の写真で場所を説明すると、以下の合計四カ所になります。(写真は右側のシートのみ)

このセンサーハーネスはかなり狭い位置にある上に非常に固いので、細い先曲がりのラジオペンチが必要かもしれません。 また、抜いたハーネスは格納時に引っかからないように結束バンドできちんと束ねておきましょう。

私のエスティマの場合は前と後ろの2カ所のセンサーが死んでいました。 どうせ他のセンサーもすぐ壊れるだろうと思い、この際に全部引っこ抜いてしまいました。

何はともあれようやく起き上がるようになったのでひと安心です。 ただし挟み込み防止機能は死んでしまったので、操作時は周りに注意しなければなりません。

尚、今回殺したセンサーは単体売りはしていらしく、1つでも壊れたらシートごと交換しかないらしいです。 シートは1席10万円くらいするので、センサー1個壊れただけで10万コースです。 手動で起こす方法すら用意されていないのですから、最悪の仕様ですよね。

 

 

左側(助手席側)の故障修理(2015/10/22追記)

左側(助手席側)シートも壊れてしまいましたので、 仕方ないので右側(運転席側)と同じようにセンサーハーネスを抜いて対応しました。

写真ではシートの後ろ右側のセンサー位置1カ所しか記載していませんが、 左側にも黒いハーネスが1つと、シート前の足元(勘合部分)の左右にも青いハーネスが2カ所あります。

センサー位置は運転席側シートとほぼ同じ場所ですので、記事上部の運転席側シートの内容を参考にしてみてください。

 

 

とりあえず今日はここまで。

 

 

購入したものと使用した道具

今回の作業で購入したものと使用した道具は以下です。


※ 今回の作業で使用した結束バンドは ASIN:B00FIYFTYA でしたが、2020/1/6に販売終了していることを確認したため代替品を掲載しています。

 

 

更新情報

この記事は をベースに、2016/08/16に更新しています。 これは、 の解決方法が、センサー1つが死んだ場合にしか対応していなかったためです。 2016/08/16の更新ですべてのセンサーについて言及するようにしました。

[追加情報]
この記事はエスティマ/エスティマハイブリッドの内容を記載していますが、 アルファードやヴェルファイアの電動サードシートも、構造こそ違えど解決方法はこの記事の内容と同じようです。

 

 

コメント

原嶋 育夫

  • Mail

エスティマHV用サードシートの件
私の車(AHR20W GRXQB 2006-10月)も同様にサードシート左側が動かなくなりました。
症状は、あなた様の説明されている状況と全く同じですが、異常が出ているシートが運転席側でなく左側です。
そこで質問なのですが、挟み込みセンサーの黒色コネクターは左側シート下部の右側シートと同様の位置にあるのでしょうか?
お忙しいところ大変申し訳ありませんが、よろしくご伝授願います。
原嶋より

kaeru.

原嶋さま

私のエスティマHVの左側も壊れてしまったので、同じようにコネクタ引き抜きで対応していました。
コネクタの位置などは記事に追記したので確認してみてください。
なんでこんなに壊れやすいのでしょう。お互い苦労しますね・・・。

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