三端子レギュレータを並列接続して多くの電流を取り出す方法を記載します。
レギュレータの電流ブーストについて
最近のレギュレータは3Aくらいまでなら比較的容易に入手可能なのですが、
5Aとか10Aだとかになると中々入手できないようです。
それでも大電流が必要なこともあるでしょう。
この場合すぐに思いつくのがレギュレータを並列接続する方法です。
しかし単純にレギュレータの出力を並列接続すると壊れてしまいます。
これはレギュレータの出力に個体差などで多少なりのバラつきがあり、
その電位差によって低い固体へと電流が流れ込んでしまうためです。
これを回避するためにはダイオードを使います。回路図は以下です。
以下にダイオードの役割について簡単に説明します。
ダイオード:D1、D3 について
通常はレギュレータの出力に多少なりのバラつきがありますので、
その電位差でレギュレータが破壊されないようにするダイオードです。
レギュレータの出力電圧、出力電流より大きい定格のものにすればよいです。
ダイオード:D2、D4 について
D1とD3で電圧降下してしまった出力電圧分を昇圧するためのものです。
基本的にはD1、D3と同じ順方向降下電圧(VF)のものを選択し、
定格電流は ドロップ電圧(入力電圧-出力電圧)分の電流に耐えるものにすれば良いです。
つまりD1、D3と同じものを使用しておけば大抵OKってことです。
以上です、とっても簡単です。
尚、同じ方法で3つでも4つでも並列にすることができます。
但しドロップ電圧(入力電圧-出力電圧)分の電流は基本的には熱になりますので、
必要に応じてファンやヒートシンクで発熱対策をキチンとやりましょう。
また DC/DCコンバータ の方が効率がいい場合が多いので、
予算に余裕があればそちらを使うことも視野に入れたほうが良いです。
とりあえず今日はここまで。