ノイズ対策版のリレー遅延回路(オンディレイ)のついて記載します。
ノイズ対策したオンディレイ回路
[リレー遅延回路] を車両で使用した場合、車両によって誤動作することがわかりました。
具体的には電源がゆっくり立ち上がったり、チャタリングする場合に誤動作するようです。
これを回避すると回路が複雑になる上に汎用性がなくなるのですが、
リセットICを使用することでシンプルな回路にする方法を思いつきました。
使用したリセットICは入手性の高い RENESAS M51957B です。
まずは以下の回路図を参照ください。
この回路の動作は以下の感じです。
1) 指定した電圧以上になったらタイマが動作します。
2) タイマがタイムアウトしたらリレーがオンします。
3) 指定した電圧以下になったら即時リレーがオフします。
この回路図の変更方法と動作について以下に詳しく説明します。
ディレイ開始電圧について
この回路は遅延タイマ(コンデンサ)がタイムアウトした場合に動作するわけですが、
このタイマの開始電圧を指定できます。指定電圧以上になったらタイマが開始します。
タイマの開始電圧は R1 と R2 で指定できます。
ここで紹介した回路では 8.826v でタイマが動作開始します。
R1 と R2 はお好みで変更でき、変更する場合の電圧の計算式は以下です。
開始電圧(v) = 1.25 x (R1 + R2) / R2
遅延時間について
遅延時間はコンデンサ:Cd で指定します。
ここで紹介した回路では 3.4秒 のディレイ時間を持ちます。
変更する場合の電圧の計算式は以下です。
遅延時間(us) = 0.34 x Cd(pF)
但しこれ以上大きなコンデンサを付けるとバラつきが大きいようです。
例えば Cd = 100uF とした場合は 34秒になるはずですが、
実際は 16 - 70秒 の範囲でバラつくようです。非常に誤差が大きいです。
詳しくは M51957Bのデータシートを参照ください。
以上です、とっても簡単です。
とりあえず今日はここまで。
大越松雄